ホームドクター さかいクリニック

高血圧症

高血圧症とは

高血圧は、血圧が正常範囲を超えて高く維持されている状態です。高血圧症とは、くり返して測っても血圧が正常より高い場合をいいます。最高血圧が140mmHg以上、あるいは、最低血圧が90mmHg以上であれば、高血圧と診断されます。高血圧自体の自覚症状は何もないことが多いです。そのため健康診断で高血圧を指摘されたけど、「受診するのは面倒くさい」、「別に体調も悪くないし」と、そんな方は多いのではないでしょうか?

高血圧症の合併症

高血圧に特有な自覚症状はありませんが、そのままにしておくと10~20年後に重大な病気を引き起こす危険な病気です。
 
 ・脳梗塞
 ・脳出血
 ・心筋梗塞
 ・慢性腎臓病など

高血圧の種類

原因がはっきり判らない高血圧症の約90%が「本態性高血圧症」です。本態性高血圧症は遺伝的素因(体質)や塩分の過剰摂取、肥満、喫煙、飲酒などの要因が組み合わさって起こります。中年以降にみられ、家族が高血圧の場合起こりやすい高血圧です。また血圧上昇の原因となるはっきりした病気がある場合の高血圧症を「二次性高血圧症」と呼びます。これに分類されるものは、原因を特定して治療することができれば血圧の正常化を期待できます。一般的に二次性高血圧症は本態性に比べて若い人に多くみられます。

高血圧の症状

高血圧は、サイレントキラー(静かなる殺人者)といわれるように、ほとんどの人で自覚 症状がありません。高血圧は長い時間をかけて進行し、血管を障害していきます。その結果、動脈硬化を原因とした心臓病や脳卒中などの合併症の引き金となります。つまり、何らかの自覚症状が出てきたということは、すでにこれらの合併症を発症しているということなのです。

高血圧の治療

生活習慣の改善

1 塩分制限
高血圧治療ガイドラインでは、1日の塩分摂取量を「6g未満」にすることを強く推奨しています。
 
2 野菜や果物の摂取
野菜や果物に多く含まれているカリウムには、降圧効果が期待できます。カリウムの目標量は成人男性で1日当たり3,000mg以上、成人女性で1日当たり2,600mg以上となっています。肥満や糖尿病のある方は、制限カロリー内に収めましょう。
 
3 魚(魚油)の摂取
青魚・エゴマ油・アマニ油などに多く含まれるEPAやDHAなどは「n3多価不飽和脂肪酸」と呼ばれ、降圧効果があります。不飽和脂肪酸は体内で生成できませんので、食事やサプリメントで補いましょう。
 
4 適正体重の維持
肥満は、高血圧の発症頻度上昇の危険因子となります。
BMI値25以上を肥満と定義しています。BMIとは体格指数のことで、BMI=[体重(kg)]÷[身長(m) 2 ]です。BMI値を22前後にしましょう。
 
5 節酒・禁煙
飲酒習慣は血圧上昇の原因のひとつです。また喫煙は動脈硬化の原因のひとつであり、促進因子でもあります。節酒・禁煙をこころがけましょう。
 
6 運動
運動は血管内皮機能を改善することから、降圧効果が確認されています。逆に運動量の低下は、脳梗塞や心筋梗塞など心血管疾患の発症リスクを上昇させます。生活習慣の改善のひとつとして、積極的に運動を取り入れましょう。

薬物治療

数カ月の食事や運動などの生活習慣の改善でも、目標値を達成できない場合は、薬物治療を検討することになります。現在は、様々な種類の降圧剤があります。それぞれの降圧薬は作用機序が異なっており、それによる副作用も存在することから、患者さん一人一人の病態に合わせてどの薬を使用するか決めていきます。一剤でうまくコントロールできない場合は、さらに加えて併用する場合もあります。

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